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Photo & Text: Tomoko Okayama

モエエシャンドン(Moet & Chandon)

「シャンパン」・・・絹のような細かな泡が美しく、口に含むと泡の心地よい刺激と共に芳醇な香りが広がります・・・どこか高貴でハレの日をイメージさせるこのワインですが、何と昔は非発泡性の飲み物でした。
後に、シャンパーニュ地方ヴェネディクト修道院の修道士であったドン・ピエール・ペリニョン(1639−1715)が、偶然にも「発泡性」シャンパンを発明したと伝えられています。
マーケティング戦略に長けていたモエ・エ・シャンドン社(以下モエ社と略す)は1823年に修道院を買い取り、発泡シャンパンの伝説を巧みに広げました。また1930年にはドン・ペリニョンの名義を買い取り、同社のヴィンテージシャンパンの銘柄名としたのです。
モエ社から車で20分程のオーヴィレーヌ村には、今もドン・ペリニョン修道士が静かに眠っています。
その近くの小高い場所には、同社の広大な自社畑がありました。
エペルネのシャンパン大通りに聳え立つ立派な建物、これがモエ社です。ロビーも整い、見学者を意識した造りになっていました。

 
アールヌーヴォーを代表する画家、アルフォンス・ミュシャが手がけた同社のポスターや、シャンパンのラベルも展示されており、小さなギャラリーのような空間です。
肌寒い地下へ下っていくと、そこには200年かかって作られた延べ28kmにも及ぶセラーが迷路のように広がっていました。
薄暗く静かなこの空間で、シャンパンはじっくりと熟成されていくのです。 瓶の口を斜め下に向け、澱を集めているところです。この段階ではスタンダード品(ドンペリ以外の製品)にはまだコルクを使用せず、金属の王冠で栓をしていました。錆の心配が無いことと風味の良さを考慮し、ドンペリには初めからコルク栓を使うそうです。
明るい地上に戻り、いよいよお楽しみの試飲です。特別に「ナポレオンの客間」で、ナポレオンにちなんで命名された「インペリアル・ブリュット」を頂きました。
客間からは、日本を思わせるような落ち着いたお庭が臨めます。素敵なお部屋とお庭で頂いた、キリッと冷えたシャンパンはまた格別でした。すっきりと爽やかな辛口、それでいてしっかりとコクのある味わいでした。
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